引っ越しを検討しているときに、誰しも譲れないポイントはあるものですが、最も譲れない条件のひとつに「防犯面」を挙げる方は少なくありません。オートロックや高層階など、物理的に空き巣に入られにくい物件は当然のことながら防犯面では安心ですが、防犯面に難がありそうな物件でも自分で対策を行うことで防犯面はいくらでも強化することができます。特に鍵の取り扱いを正しく行うだけでも、防犯性能は格段にアップします。
ここでは、防犯面アップの方法や鍵の取り扱いについてご紹介していきます。
最近の集合住宅はオートロック完備というのは当たり前になりつつあります。しかし、残念ながらオートロックが完備されていれば防犯面は万全というわけではありません。玄関がオートロックの場合、仮に通過できてしまえば、部屋の中と外を隔てているものは玄関ドアのみとなります。侵入された場合に即警備会社に通報されるセキュリティシステムもありますが、警備会社も通報した瞬間に駆け付けるわけではないため、手慣れた空き巣であれば警備会社のセキュリティスタッフが到着する前に用事を済ましてしまうことは、決して難しいことではないでしょう。
玄関がオートロックの物件は魅力的ですが、さらなる防犯面を考えるなら、玄関ドアの鍵にも注目しておくことをおすすめします。ポイントは「ディンプルキー」です。ディンプルキーとは、平たい鍵の両面に穴が開けられたシンプルな形状で、最近のドア鍵では標準化されつつあります。
このディンプルキーですが、シンプルな見た目に反し理論上は何千億通りという膨大なパターンを作成することができ、複製するのが極めて難しい鍵なのです。しかも鍵のマスターのコピーは原則として登録制で、マスターキーを作成するときは、本人確認が必須となっています。
ディンプルキーへの交換は大掛かりなリフォームを必要とせず、手軽に実施できるものですが、ディンプルキーの導入はまだ3割程度となっており、空き巣の被害件数を劇的に減少することにはまだ成功できていません。
ディンプルキーは構造を理解できても突破しづらい優れもので、ディンプルキーへ交換するだけで鍵の防犯瀬能を飛躍的に高めることができます。ピッキングの心配をされている方は、ぜひディンプルキーへ交換することをおすすめします。