OBD車検は、2024年10から導入されている車検制度で、2021年10月からOBD検査プレ運用が実施されていました。
本格運用は、国産車で2024年10月1日から、輸入車で2025年10月1日からです。
先進安全装備も含め、自動車の安全性と信頼性を高めることが目的ですが、その内容についてあまり知られていません。
今回は、OBD車検のポイントについて、対象車や内容、費用ついて解説します。
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OBD車検とは

OBD車検は「オンボード・ダイアグノスティクス(車載式故障診断装置)」を用いた車検で、車に搭載されている電子制御システムの状態を専用の機器で読み取り故障や異常がないかを確認します。
OBDは、1960年代にヨーロッパで誕生した診断システムが始まりで、各メーカーOBDの接続口はバラバラでしたが、現在は、ポート形状や通信コードが統一されています。
OBD車検の目的
技術の進歩に伴い、自動ブレーキシステムや駐車支援システム、ABSなどの電子制御システムが搭載された自動車が増加しています。
これまでの車検では、電子制御システムに関する検査はありませんでした。
自動ブレーキシステムやABSが故障していても、通常のブレーキは問題ないのがほとんどです。
しかし、緊急時に事故を未然に防ぐことに貢献するのが電子制御システムです。電子制御システムの異常を早期発見することで、車の安全性を向上させ、大規模な故障や重大事故を未然に防ぐことが目的です。
OBD車検の検査方法
OBD車検の検査は、車のOBDポートに「特定DTC(故障コード)照会アプリ(無料)」をインストールして動作する専用のスキャンツールやPC、タブレットを接続し、電子制御装置から故障コード(DTC)を読み取ります。
読み取ったデータは自動車技術総合機構のサーバーに送信され、特定の故障コードが検出されるかどうかで合否判定されます。
OBD車検の対象車は?
OBD車検の対象車は、
国産車の場合、2021年10月1日以降の新型車(フルモデルチェンジ車)
輸入車の場合、2022年10月1日以降の新型車(フルモデルチェンジ車)
大型特殊自動車や被牽引車、自動二輪車は対象外です。
車検証の備考欄に、「OBD検査対象車」と記載されている車が対象です。
OBD検査対象の装置とは?

OBD車検の対象となる主な装置は、
・かじ取り装置(ハンドル操作系)
・自動ブレーキシステム、ブレーキアシストシステム
・アンチロックブレーキシステム(ABS)
・横滑り防止装置(VSC、ESC)
・排ガス飛散防止装置
・自動運転装置 など
OBD車検の適合基準は、「特定DTC(故障コード)」の検出です。
症状の程度に関係なく、1つでも検出された時点で不適合になり、車検が通りません。
OBD車検のメリット
OBD車検のでは、車の各システムが保安基準に適合しているか診断します。
従来の検査では、警告灯の点灯状況や目視、テスターによる簡易診断でした。自動車メーカーが定める故障コードを利用して不具合を検知し、従来の検査では発見が困難だった電子制御システムの異常を見つけることが可能です。
警告灯が点灯していれば車検は通りませんが、点灯していないトラブルも発見できるメリットがあります。
OBD車検の費用
OBD車検の導入に伴い、従来の車検費用に加えて、2021年10月1日から「情報管理手数料」という名目で1台あたり400円が加算されています。
情報管理手数料は、社会全体の安全性向上のためOBD車検対象車両だけでなく、すべての車に一律で適用されています。
OBD車検の注意点
OBD車検は、検査車両の故障情報を読み取るための装置やシステムが必要であり、導入していない整備工場では車検を受けることができません。車検の前に確認しましょう。
今後は、車検専門店やディーラー以外でも、導入が進むことが予想されます。
特定DTCの検出が誤作動による可能性も出てきます。
ユーザー車検の場合、検査場に持ち込む前に、検査ツールを使用して事前検査をしたうえで車検に臨みましょう。
まとめ
OBD車検は2024年10月から本格導入されています。
車の電子制御システムを専用のスキャンツールやPC、タブレットを接続し、故障コード(DTC)を読み取る精密な検査により、従来の検査では発見が困難だった異常も見つけることができます。
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